2018.07.10 UP
イヤでも信号が目に入る!? ここまできた"歩きスマホ"対策
スマホの普及で社会問題化しているのが歩きスマホ問題です。
歩きスマホが原因の事故は全国で多発していて、東京消防庁管内だけでも平成24年から平成28年までの5年間で約200人が救急搬送されています。
歩きスマホ対策に苦慮しているのは世界共通で、各国では様々な対策に取り組んでいます。
歩きスマホの危険性を訴える啓蒙活動だけでは不十分と、法規制に乗り出したのはアメリカのハワイ州。
スマホやデジカメなど携帯電子機器を見ながら道路を横断したら、日本円で最大1万円相当の罰金が科せられます。
対症療法的に事故防止策を講じる国も。
オランダのアムステルダムでは、歩道埋め込み型信号の「+Lightline」を試験的に導入。
歩きスマホの人が、赤信号に気づかないまま道路に進入し、事故に合うケースが後を絶たないため、うつむいていても信号が目に入るように、横断歩道手前の歩道にLEDの信号を埋設しました。
オーストラリアやドイツでも同様の試みをしていますが、オーストラリアの信号機は1台設置するのに300万円近くかかるなど高額な費用がネック。対して「+Lightline」はLEDの発光部が細長く、ブロックなどの隙間に埋め込むことが可能なことから設置費用が数十万円と安価なところが画期的です。
事故抑止効果が認められれば、普及が見込まれる「+Lightline」ですが、根本的な解決にはならないという意見や、歩きスマホを肯定・助長するという批判も出ています。
うつむいて無表情に画面をみつめて歩く姿から、英語圏で「Phone Zombie」(=スマホゾンビ)と揶揄される歩きスマホは、被害者にも加害者にもなりうる危険な行為。
ひとりひとりがスマホのマナーを守って、「+Lightline」のような設備が必要とされない世の中にしたいですね。
参考:Huffingtonpost
Engadget日本版
TECHABLE
東京消防庁