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笑顔予測診断

第41話 「車を降りても心はドライバー」

登場人物

  • 走太くん

    せっかちな通勤ドライバー。ハンドリングが荒いけど、自分の運転技術に自信のあるおにいさん。

  • 道子ちゃん

    おだやかで心配性な週末ドライバー。慎重すぎるため車線変更ができないおねえさん。

  • 歩くん

    お調子者のペーパードライバー。日々ネットから情報を取り入れる、とにかくモテたいおにいさん。

  • ドラブ―

    道路と、そこを走るクルマやヒトが大好きな道路の妖精。3人を見守りつつ、ツッコミを入れつつ、まとめていく。

あらすじ

走太くんや道子ちゃんの変化(成長)を見ていて、内心焦っていた歩くんだったが、立ち止まって悩み続けるよりも行動することを選択。ペーパードライバー講習へ通い、車を購入した歩くんは、最初の目的地として「良いドライバー」を設定するのであった。


  • “良いドライバー”かあ……。

  • 道子までどうしたんだ。歩が乗り移ったのか?

  • そうじゃないけど、でも、歩くんが最近ずっと言ってる“良いドライバー”って、具体的にどういうドライバーなのかしらって思って。

  • ……まあ、たしかにそれは気になるよな。
    歩だけの問題じゃなくて、俺たちドライバー全員の問題だ。

  • 走太くんは、どういうドライバーを“良いな”って思う?

  • う~ん、そうだなあ。
    こないだ 縦列駐車をしようとしているドライバーがいたんだけど、免許取りたてらしくてさ、手こずっている感じだったんだ。

  • 縦列駐車、私も苦手……。
    あれって、周囲の“なにチンタラしてんだよ”っていう視線を気にしちゃうと、余計に焦っちゃうのよね……。

  • うっ、昔は駐車が遅い車にイライラする側だったから、とても申し訳ないな……。

  • 運転している人を煽るような真似しちゃ、絶対だめよ!
    いつ・いかなる場所でも!

  • 反省しています……。

  • それで、その縦列駐車が苦手なドライバーがどうして“良いドライバー”なの?

  • あ。いや、俺が“良いな”って思ったのは、その縦列駐車に手こずっていた人じゃなくて、その人に声を掛けた人なんだ。

  • どんな声を掛けたの?

  • 困ってるドライバーに対して“よし、俺が助けてやろう”とか言うもんだから、何するのかと思ったら、“落ち着いて、ハンドルを右に切ってごらん”とか、“もう少し前に出られるよ”とかって教えていたんだよ。たまたま通り掛った人だったんだけど、コーチみたいで格好よかった。

  • へえ、優しい人もいるのね。

  • ときどき、“俺がやってやるよ!”ってハンドル奪おうとする人もいるけど、そうじゃなくて、教えようとしていたのがすごいなって思ったんだ。代わりにやってあげる方が、そりゃ早いし簡単だけどさ……。

  • でもそれだと本人はいつまでも成長出来ないものね。
    ……あら?でもその声を掛けた人は、ドライバーじゃなくて通行人よね?
    通行人なのに“良いドライバー”なの?

  • その人、その時は車に乗っていなかったけど、周囲のドライバーを気遣える、素晴らしいドライバーだと思ったんだ。車に乗っていないときでも“良いドライバー”って、ある意味究極だと思わないか?

  • たしかに車から降りたら、自分を“ドライバー”だとは思わないものね。だから、困っている車がいても、どこか無機物的に捉えてしまっていたかもしれないわ。

  • 俺もそうだよ。困っている人を助けるのは当たり前だけど、通行人が、周りの車のことを気にかけるってことは、中々ないと思うんだよな。それでもその通りすがりの人が“大丈夫か?”の一声を掛けられたのは、同じドライバーとしての当事者意識があったからじゃないかと思うんだ。

  • なるほど……、ドライバーは車に乗っていなくてもドライバーなのね……。

  • あの人の振る舞いは凄く“良いドライバー”だったなあ。

  • 走太くんの思う“良いドライバー像”が、とてもよくわかったわ。


走太くんの考える“良いドライバー”は、“車に乗っていない時でもドライバーとしての意識を持って行動する人”なんだねっ!たしかに走太くんと道子ちゃんが言うように、普段は車を運転する人でも、車を運転していない時には他のドライバーの気持ちを考えなかったり、道路を走っている車が他人事に思えてしまったりするブー。自分が運転していないから関係ないやと思うのではなく、“ドライバーは車に乗っていなくてもドライバー!”なんだブー!