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笑顔予測診断

第37話 「阿吽のドライブ」

登場人物

  • 走太くん

    せっかちな通勤ドライバー。ハンドリングが荒いけど、自分の運転技術に自信のあるおにいさん。

  • 道子ちゃん

    おだやかで心配性な週末ドライバー。慎重すぎるため車線変更ができないおねえさん。

  • 歩くん

    お調子者のペーパードライバー。日々ネットから情報を取り入れる、とにかくモテたいおにいさん。

  • ドラブ―

    道路と、そこを走るクルマやヒトが大好きな道路の妖精。3人を見守りつつ、ツッコミを入れつつ、まとめていく。

あらすじ

荒い運転が特徴だった走太くんだけど、事故を経て、人が変わったように丁寧な運転を心掛けるようになったみたい。道子ちゃんも、バイク教習を通じて臆病な性格が少しずつ前向きに変わっている様子。一方で、そんな2人を見た歩くんは……?


  • そういえば道子、バイクは乗ってるのか?

  • 乗ってるわよ。教習所で仲良くなった人たち以外にも、職場でバイク仲間も出来て、週末はどこかへお出掛けしているわ。

  • へえ、楽しそうだな。

  • 私もともと引っ込み思案で人見知りだからさー、
    そこまで親しくない人たちとの遠出は気疲れしちゃって苦手だったの。でもバイクなら、移動時間中の間が持たないなんてことないでしょ?

  • え、そういう理由でバイク乗ってるの……?

  • そうじゃないけど。でも、距離感がすごく楽だわ。
    車とはまたコミュニケーションの取り方が違うのよ。
    バイクに乗っているときに、アイコンタクトやボディランゲージで会話をすると、相手が何を言っているのか汲み取ろうとするから、自然と“歩み寄ろう”って気持ちになるの。

  • なるほどな……。たしかに、コミュニケーションってそうだよな。伝える気持ちはもちろん、受け取ろうとする気持ちもないと、成立しない。

  • そうなのよ。伝える側が能動的で、受け取る側は受動的だと思われがちなのよね。もちろんそういう見方もあるけど、私は受け取る側も能動的でないと良いコミュニケーションは成立しないと思ったわ。

  • それを、バイクを通じて学んだわけか。

  • そうね。車に乗っていたときは、なかなか“仲間のドライバーと
    コミュニケーションをとる”って機会が無かったから。

  • たしかに、車で隊列組んで……って、まず無いよな。

  • 車に乗っていると、他のドライバーの顔って見づらいから、
    “対人”ってことを時々忘れてしまうのよね。

  • 言われてみればまさにそうだよな。
    俺も最近までは、“車”として認識していたよ。
    でも、乗っている人は必ずいるわけで、それを事故に遭遇したときに実感したんだ。

  • そういう意味では、バイクや自転車はまだ“対人”感があるわよね。

  • そうだな。
    ……ドライブは“対人コミュニケーション”、か。
    それでいうと、歩は汲み取り上手だよな。

  • そうね、日常生活においてもこちらが伝えたいことを
    能動的に受け取ろうとしてくれるわよね。

  • きっといいドライバーになると思うんだけどな。
    どうして運転しないんだろう。

  • 不思議よねえ……。


ドライブは“対人コミュニケーション”、なんて良い言葉だブー!車線変更したいときや、道を譲ってあげる場面でも、自分の一方的な意思表示で完結してはいけないよね。ちゃんと相手の気持ちも汲み取ろうと、歩み寄ることが大切なんだブー。走太くんと道子ちゃんは、歩くんが相手の気持ちを汲み取るのが得意だって言っているけど……?