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第0話 「ボク、ドラブ―」

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おハローございます!ボクの名前は「ドラブ―」。
道路の妖精なんて呼ばれているけれど、ボクはただ道路が好きでここにいるだけなんだブ―。

道路は毎日たくさんのドライバーを遠くの街へと運ぶんだ。
ボクはそんな、遠くから来る人、遠くへ行く人の物語をみるのが大好きなんだブ―。

そうそう、毎日高速道路を使って通勤しているお兄さんを見つけてね、
最近はその人に興味津々なんだブ―!

「走太くん」っていうんだけど、
ちょっぴりせっかちなおにいさんでね、いつも何かと急いでいるんだ。
ハンドリングも粗っぽいし、慣れによる怠慢がチラチラ見えるし......。最初はハラハラした気持ちで見ていたんだけど、見ているうちに、走太くんを取り巻くたくさんの人の物語に気がついたんだ。

走太くんの幼馴染の「道子ちゃん」は、走太くんとは対称的にとっても慎重でおだやかなおねえさんだブー。車には、週末しか乗らないみたい。道を譲りすぎてときどき後続車にクラクションを鳴らされているところを見かけるブ―。

もう一人の幼馴染「歩くん」は、一応免許は持っているみたいだけど、運転しているところはみたことがないなあ。最近の若者らしく、ネットで情報を集めるのが得意みたいだブ―。いつも元気で、お調子者な一面もあるみたい。

みんな性格が違っていて、運転にも個性があって、それぞれに大切な人がいて......、
1人しか乗っていない車でも、たくさんの人の思いを乗せて走っているんだブ―。

そう考えると、運転中の時間って「今」だけじゃないんだなって、思うんだブ―。
1秒先の未来が、その先の未来すべてに影響するかもしれない。
いつだってそういう可能性の中で、ボクたちは生きているんだね。

運転において、1秒先を見つめる力ってとっても大切なんだブ―。
高速道路では1秒間に約20m進むからって、物理的に20m先を見つめろっていうんじゃないよ。「20m先にいる自分を見つめる」必要があるんだ。

......ちょっと難しい話になっちゃったブ―。
ボクだってたまにはゴハン以外のお話もするんだよっ!

それで、なんのお話だったっけ? ああ、そうそう、走太くんだ。

走太くん、道子ちゃん、歩くんという、仲良し3人組を取り巻く物語を、
これから少しずつ紹介していくよっ。

みんな、よろしくだブ―!

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